シャルランという名のレコード 津守健二・菅野沖彦著 (暮しの手帖 第85号 昭和41年7月5日発行) [2:録音技術関連]
「シャルラン」のレコードを通じて、レコードの作り手がどうあるべきかを論じた、録音技師アンドレ・シャルランのレーベルのレコード紹介記事。
『暮しの手帖』ではレコード推薦盤の記事が昔から連載されていましたが、ここではレコードだけでなく「録音」に対するの考え方について触れられていたので、取り上げてみました。
<ノート>
・いい録音
いい録音をするためには、機械の欠点やくせをのみこんで、それをうまく利用する。
・肝心なこと
何よりも肝心なのは、機械を扱う技術者たちの「耳」。
音楽を正しくききとり、演奏家がそれをどういうふうに表現しようとしているか、それを鋭く感じとる鋭敏な「耳」がなければ、どんなりっぱな機械を使ったところで、けっしていい録音はできない。
・シャルラン・レコード(CHARLIN RECORD)
フランス人のアンドレ・シャルランというすぐれた録音技師が一人でいい演奏を集め、録音し、レコードを発売している。
・推薦盤
「オルガン芸術の極致 第1集」
「パリのロンド」
ベートーベンの「ピアノ・ソナタ集」
「ヴィヴァルディ バッハ」
モーツアルトの「アルバのアスカニオ」
フォーレの「レクイエム」
(2009/5/22記)
2009-05-23 13:03