続・オーディオ常識のウソ・マコト 千葉憲昭著 [4:オーディオ関連]
オーディオのビギナーがデジタル・オーディオを楽しむための考え方をやさしく解説した本。
周波数と音の高低の関係を理解していないと内容が理解できない部分があり、初心者には難しい部分もあります。技術的な用語の解説は参考になります。
オーディオ関連の評論では、「音のよさ」に関する議論において何を基準に良し悪しを判断しているのか分からないケースが多いのですが、この本では冒頭で「物理的によい音」と「心象的によい音」を定義してから解説している点に好感を持ちました。
<ノート>
・音の定義
「物理的によい音」・・・周波数特性、歪み率、S/N比に優れる。
「心理的によい音」・・・真空管アンプの歪みの音など。(音を曇らせる)
・モコモコした音
基本波が強すぎて、メリハリを決める高調波の比率が低い。
・ステレオ録音
左右のマイクから録音すると、音が「引っ込む」。これを防ぐには、モノラルで録音し、左右均等にミキシングする。
・iPod Nanoの音
低音で「ズン」と響くところで「バリッ」と音が割れた。音がひずむと、高次の奇数次の高調波が発生している。
・割高なマイクの集音特性
割高なマイクでは、雑音をカットするため高音や低音の感度を下げているものがある。
高音部:周囲からのカサカサした雑音をカットする。
低音部:振動性の雑音をカットする。
続 オーディオ常識のウソ・マコト―デジタル時代の「よい音」の楽しみ方 (ブルーバックス)
- 作者: 千葉 憲昭
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
2009-05-13 06:40