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聞いて、ヴァイオリンの詩(うた) 千住真理子著 [1:演奏技術およびギター関連]

ヴァイオリン奏者 千住真理子のエッセイ。

一度は演奏活動をあきらめながらも、ホスピスでのボランティア演奏をきっかけにして再び演奏活動するようになったエピソードが印象に残りました。また、母親と楽しくのびのびと練習していた様子から、「好きなことを夢中になって行なうことで、知らず知らずのうちに才能を伸ばす」姿勢が大切であることがうかがえます。

ヴァイオリンの音に心をこめながら真剣に演奏活動と向かい合う著者の生き方に対して、おおいに感銘を受けました。


<ノート>

・“心を入れた音” 願いをこめて練習する。

・無心になることは難しい。

・音楽は心のダンス。音楽とは“魂の会話”。

・「神は、そのことに耐えられる人にだけ、大きな試練と栄光を与える。」

・人と人との間に、ほどよい“距離感”を持つ。


・芸術探求の旅 ・・・すべての学問は、「無限性」と「不可解」にたどりつく。感性は生きる上で最も重要である。感性を養うためには、自分自身と向き合うこと、人間の理解を深めていくこと、人間社会を理解するよう努めること。


・演奏の伝達に関する実験結果
「演奏家のつくろった思い」はまったく伝わらず、「内面の本質」が聴き手の感性に触れる。


・200%の努力
どんなに苦しみが多くとも、ほんの少しの喜びと音楽を愛する熱い想いさえ持っていれば、きっとすべて乗り越えられる。


・丹田
腹にさらしを巻いて、丹田を意識する。


・耳栓を使った練習
耳栓をして難しい曲を練習すると、どんなに自分の音が聴きにくい状況でも戸惑うことなく演奏できる。


・父親の教育方針
どんな道を選んでもよい。“一流”ではなく、“超一流”でなくてはダメだ。

(2008/5/6記)


 

聞いて、ヴァイオリンの詩

聞いて、ヴァイオリンの詩

  • 作者: 千住 真理子
  • 出版社/メーカー: 時事通信社
  • 発売日: 2000/11/01
  • メディア: 単行本