アコースティック・ギター・マガジン vol.19 [2:録音技術関連]
連載記事「銘器の音 -コリングス-」中にある録音関連の記事をメモしてみました。
録音のマイク設定および録音音源に対するイコライジングに関する項目が参考になります。
<ノート>
・ギターの録音設定
A.オン・マイク(AT4060)
サウンドホールからの距離=83cm
地上高=20cm
B.オフ・マイク(AT4060)
サウンドホールからの距離=93cm
地上高=65cm
C.アンビエント・マイク×2本(AT4050)
サウンドホールからの距離=280cm
地上高=130cm マイク間の距離=130cm
・ミックス・ダウン時の各パートの混合割合
オン・マイク:100%
オフ・マイク:50%
アンビエント:30%
・エフェクト
コンプレッサを少し。
●EQ(イコライジング)とリバーブ処理について(町山俊宏氏)
アコースティックギターに限らず、生の音で一番大事なのは「倍音」。
・EQのポイント
①低域
ローをカットするか、聴きやすいところを伸ばすか判断する。まずは100Hzより少し下をカットしてみて、それで音がクリアになるかどうかをチェックする。
②高域
CDやテープに落としていく段階で上の方の倍音がどんどん消えてしまうので、それを見越してあらかじめ高域のきらびやかなところ・・・8kHzから上のところ・・・を気持ち伸ばす。アコースティックギターでは2~4kHzの間にアタックの感じが表れる帯域があるので、そこも少し伸ばしてあげる。
・その他
まず8kHzから上をほんの少し上げて、それで音が成立してしまえばあとはローをカットするだけのことが多い。
響きやアタック感のあるなし、パワー感のあるなし、というのは本来はマイキングで制御すべきこと。
EQというのは基本的には使わないで済めばベスト。使ったとしても、本当にわずかな補正程度にとどめられれば、それに越したことはない。
(2009/5/2記)
アコースティック・ギター・マガジン 19 リットーミュージックMOOK
- 作者:
- 出版社/メーカー: エス・アンド・エイチ
- 発売日: 2004/01
- メディア: ムック