マーティンD-28という伝説 ヴィンテージ・ギター編集部 [1:演奏技術およびギター関連]
ドレットノートボディを持つマーティン社を代表するギター“D-28”に焦点を当てて特集したムックの文庫版。
巻頭にあるギターの仕様変遷に関する年史の細かさに圧倒されました。これぞマニアの真骨頂!という感じです。
また巻末にはシーガル弦楽器工房の塩崎雅亮氏による木材の構造と音響についての解説があり、ギター製作者が木材やギターの設計に対してどういう観点をもっているのか、がうかがえて興味深い内容です。この部分だけでもこの本を買った価値がある、と思いました。
アコースティック・ギターのファンであれば買いの一冊。
<ノート>
・トップ材
マーティンD-35は追柾目が多く、D-28は柾目が多い。表板は最近のものは厚くなってきている。スプルースの堅さを10段階に分け、数字の大きい方が堅い木だとした場合、D-28の音は5から10あたりの広い範囲で出せるが、D-45の音は7から8くらいの堅さでないと作りにくいと推測している。
(2009/5/19記)
2009-05-19 22:42