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ピアノ・テクニックの基本 ピーター・コラッジオ著 [1:演奏技術およびギター関連]

ピアノを表情豊かに弾くための方法論。

ソロ・ギターの演奏にも応用できる考え方が多く、非常に示唆に富んだ内容でした。演奏の方法論に関するテーマの本はピアノとバイオリンがほとんどですので、プロのギタリストの方にもぜひ取り組んでもらいたいところです。



<ノート>

・技術
目に見えないテクニックがすばらしい技術。


・美しい演奏
美しい演奏は、“聴く”ことからはじまる。1音にこめられた意味や表情を、どのような音でどのように表現するか、を考える。


・パルスを感じる
演奏中にいくつかの音を間違っても、正確なリズムをキープする方が音楽的コミュニケーションにとって重要。ゆるぎない、規則的な パルス を感じながら演奏する。


・練習について
目指す音を出すために、試行錯誤を繰り返して、不必要な緊張なしに音をコントロールできるテクニックを習得する。そのためには、意味のある練習をすることのみ。


・ピアノの性格
ピアノは打楽器的な性格を持つ。


・余韻
音をどれだけ持続させるのか、どれだけ余韻を残すのかを考えて準備する。


・音符を線で結ぶ
音符を線で結ぶことで、音がどこに向かっていくのか・・・高く上がっていくのか、あるいは低く下がっていくのか・・・を予測できる。


・メロディーのコントロール
一般的に、メロディはピッチが高くなる流れでは強く、下がっていくメロディラインでは音量が小さくなる。


・息つぎを!
自然なフレーズをつくるために、練習のときはピアノに合わせて歌うことも大事。


・メロディー
メロディーを浮き立たせるには、単純なメロディーを大きな音で弾くこと。


・深く⇔浅く
大きな音を出すときは、指が鍵盤を突き抜けるようなイメージで。伴奏を弾くときは鍵盤を浅く押さえて柔らかい音色に。


・聴く!
演奏するうえで必要なただひとつの法則は、自分の奏でるすべての音を最後まで聴いて注意を払うこと。


・ベース音
最低音であるベース音は非常に重要な音。大きく弾く。ベース以外のコード構成音は、ベース音とブレンドするように弱く弾く。


・伝えるということ
自分が音楽を通して伝えたいことを、すべての動きを使って、様々な表現方法によって伝える。


・演奏の手順
奏でようとするフレーズについて、まず頭の中で聴くことが大切。
聴く→準備する→奏でる→知覚する のサイクルを繰り返す。


・呼吸
演奏においては呼吸を整えることが大事。


・自ら発見する
作品やフレーズの持つ音楽性をより美しく表現する方法を先生が教え込むのではなく、練習者に自ら発見させることが大事。


(2008/11/24記)


 

ピアノ・テクニックの基本

ピアノ・テクニックの基本

  • 作者: ピーター コラッジオ
  • 出版社/メーカー: 音楽之友社
  • 発売日: 2005/05/01
  • メディア: 単行本