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音のふしぎ百科①、② 繁下和雄編 [3:音響関連]

図書館の子ども本コーナーにあった本。音に関して気になる記事をメモしてみました。



<ノート>

・音の正体
音は空気の濃淡の繰り返し。


弦楽器
弦楽器は弦を弾く位置によって音色が変わる。
サドルから遠い部分:やわらかい音 弦全体の振動が強調される。
サドルに近い部分:小さい部分の振動(高周波)が強調されて、より硬い音になる。


・ピアノ
クリストフォリにより、1700年頃に発明された。ハープシーコードでおとの強弱変化がつけられないことに不満を感じ、ダルシマーを参考に、弦をハンマーで打つ楽器を作った。もともとは“ピアノフォルテ”という名前だった。


・男女の声の違い
女性は男性より声帯の振動する回数が倍になる。(=1オクターブ高くなる。)


・人の話は何人まで聞けるか?
話している人の人数が3人以上になると、急に聞き取れなくなる。


・日本の音
虫の声のように、雑音にも美を感じるのが日本人の特徴。西洋の楽器はピッチが安定していて澄んだ音(楽音)を出すように作られているが、日本の楽器の中には雑音(ノイズ)のような音をわざわざ付け足すようにできているものもある。びわや三味線は、弦と柱(じ)や さお が触れてジジジーッという雑音が加わり、音に色合いをつけている。


・西洋の鐘と日本の鐘
西洋の鐘は表面がつるんとしており、楽音が出る。日本の寺の鐘は、表面の凹凸のためにいろいろな高さの音が同時に出るため、独特の響きとなる。


・バイオリンと三味線、筝、和太鼓の構造
バイオリンは胴のとがった部分に小さな三角形の空間ができ、それが高音を良く響かせている。三味線、筝、和太鼓には内側にノミで綾杉模様が彫ってあり、ここに小さな空間を作っている。


・演奏
演奏=play。演奏することと遊ぶことは英語では同義。遊びには「ゆとり」という意味がこめられている。楽器を演奏するということは、「心を解放してゆとりを持つ」ことにつながる。


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・音響デザイナー 今井裕氏のコメント
子供向けの番組の音にはとても注意している。
ロケットの発射音は、街の雑音を200以上重ねて作った。
ときどき屋久島に行き、森に入って朝から夜まで木に横たわり、耳を澄ましながら木の鼓動を聴く。しまいには地面の下を流れる水の音まで聞こえるようになる。木の葉が地面に一枚落ちただけで、爆弾が落ちたような大きな音に感じ、びっくりして飛び起きるほど耳が敏感になる。


・レコーディングエンジニア 蜂屋量夫氏のコメント
曲を作るときに大事なのは、ひとつの曲を作るために集まった人の描く曲のイメージがぴったり合うかどうか。イメージが一致して、みんなが「のれた」とき、とてもいい曲ができる。
いい音を作るには、心にいっぱい引き出しがあって、そこからたくさんの新しいイメージがあふれ出てこなくてはならない。ときどき仕事を離れて、心も体もリフレッシュしている。


(2008/5/25記)


音のふしぎ百科〈1〉 (五感のふしぎシリーズ)

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  • 出版社/メーカー: 樹立社
  • 発売日: 2002/04
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音のふしぎ百科〈2〉 (五感のふしぎシリーズ)

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  • 作者: 繁下 和雄
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